フル装備のママチャリ
普段からXTECHに乗って移動していますが、フル装備のママチャリ(パパチャリ)との「シグナルグランプリ」に負けることが多々あります。とはいえ、もちろん公道でレースをしているわけではありません。
XTECHの26インチバイクも、創業当初は「こんなに初速が速いものは型式認定が取れないでしょう?」「これじゃ警察に捕まるよ!」と言われたものでした。しかし、これでも日本の道路交通法に厳格に適合させた仕様だったのです。それがわずか1年後、XTECHと同等のスペック(制御・出力特性)を持つ“メジャーブランドのママチャリ”が登場するとは、当時は思いもしませんでした。
最近の電動ママチャリ、特にPanasonicの「ギュット」シリーズなどのスタートダッシュは異様に速く感じられます。実はこれ、単なるパワー競争ではなく、「子ども2人+荷物+坂道での信号発進」を前提に開発されているからです。
特に20インチの小径タイヤは、クルマで言えば「ローギア」で発進するようなもの。同じモーター出力でも、グイッと前に出るトルク感が強くなります。さらに近年の制御技術の進化により、“踏み込んだ瞬間”にアシストが立ち上がるため、昔の電動アシスト車のようなワンテンポ遅れる感覚がほとんどありません。


しかも日本の電動アシスト規制は、低速域ほど強い補助(最大1:2)ができる仕組みのため、メーカーは0〜10km/hの領域に全力を注いでいます。つまり、最近のママチャリは「高速巡航」ではなく、いわば“保育園ダッシュ最強仕様”なのです。重い車体や低重心設計も功を奏しており、鋭く加速しても意外なほどの安定感があります。毎日街で見かけていると、もはや最近のママチャリは「小さなEV」に近い乗り物だと感じざるを得ません。
一方で、スポーツ系のXTECHは、スタート時の急な飛び出し感を抑え、大人の走りに相応しいコントロール性を担保するために、あえてペダルを半回転ほどさせてからシステムが滑らかに起動する制御にしています。
しかし、一見大人しいはずのママチャリに、ここまでの実力を持つモデルが存在することは市場としても面白い変化です。よく考えれば、乗員も含めた総重量はあちらの方が重いわけですから、そこから安全に、かつ力強く発進するためには「これほどパワフルで当たり前」なのかもしれません。

